駅に降りて振り返ってみると、ギョッ! なんと跨線橋(線路の上にまたがってかけた橋の事です)の上にお寺の屋根が! このちょっと変わった駅が沢井(さわい)駅です。
ー東京都・JR青梅線ー(Tokyo・JR Oume Line)
この駅舎、なにか不気味なようにも思えますが、もちろんこれには意味があります。それは駅の近くにある「大日本寒山寺」をイメージしているんです。
跨線橋の上には窓口があるのですが、無人駅のため普段はシャッターが閉じられています。ただし、御岳渓谷という名所が近くにあるので、多くの観光客でにぎわう観光シーズンには、臨時に駅員さんがやっくるんですよ。
さて、大日本寒山寺ですが、駅から南に徒歩7分ほどの御岳渓谷の遊歩道沿いにあって昭和5年に建立された無人の寺なんです。明治18年に書家の田口米舫氏が中国の蘇州にある寒山寺を訪れた際、その寺の僧から仏像を託され、日本に寒山寺の建立を依頼されました。そして日本国内を探した結果、この地が最適と判断し、大日本寒山寺を建立、仏像を安置したというのが起源だそうです。そこにある鐘楼は誰でも自由に突くことができ、時折、ゴーンという鐘の音が周囲に響きます。風情がありますね。
また、駅から大日本寒山寺への途中には清酒・澤乃井でおなじみの小澤酒造があります。お酒が出来るまでの工程を見学したり、庭園で食事をすることもできるんですよ。
変わった駅舎、渓谷の散策、お寺の拝観、酒造の見学と気軽にいろいろなことをに楽しむことができますよ。
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