小さいながらも瓦屋根の乗った和風の建物。これが郷原(ごうばら)駅の駅舎です。
ー群馬県・JR吾妻線ー(Gunma Pref.・JR Agatsuma Line)
開業は昭和21年4月。駅舎は昭和60年3月に貨車駅(不要になった貨車を改造して使用したもの)になりました。現在の駅舎は、その貨車駅に装飾して和風に仕上げたものなんです。一見、貨車がベースになっているとは思えないようなみごとな仕上がりですね。
さて、この駅は国の重要文化財と深いつながりがあるんです。
昭和16年、鉄道建設に関わる県道の工事中に、駅の西約50メートルの地点で縄文時代後期の作と推定される高さ約30.5センチの土偶が発見されました。その土偶は顔の部分がハートの形していたことから「ハート形土偶」と名付けられ、なんと国の重要文化財に指定されたのです。
この「ハート形土偶」の実物は東京国立博物館に展示されています。また、地元では中之条町にある歴史と民俗の博物館「ミュゼ」で原寸大のレプリカを見ることができますよ。
また、この駅はハイカーの利用もあります。駅の北に標高802メートルの岩櫃山(いわびつやま)があり、その登山口になっているのです。頂上への途中には岩櫃城址があり、本丸跡に碑が建っています。山頂からの眺めはすばらしく、晴れた日には富士山も望めるそうです。
その岩櫃山は南面が約200mの絶壁になっていて、麓からでも迫力のある山容が楽しめますよ。
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