JR最南端の駅、それが西大山(にしおおやま)駅です。
広大な畑のなかに1本のホームがあるだけ。駅舎はなく、列車本数はおおむね1時間から2時間に1本しかありません。
ー鹿児島県・JR指宿枕崎線ー(Kagoshima Pref・JR Ibusuki makurazaki Line)
開業は昭和35年3月。北緯31度11分に位置するこの駅はそれ以来長らく日本最南端の駅でした。平成15年8月に沖縄都市モノレールが開業し、赤嶺駅(北緯26度11分)が日本最南端の駅になったため、この西大山駅は「JR最南端の駅」に改めています。
こんなローカル駅なのですが、この駅の魅力はJR最南端ということだけではありません。
駅から見える開聞岳は、標高924メートル、円錐形の美しく雄大なその山容から薩摩富士と呼ばれ、日本百名山に数えられています。その開聞岳がもっとも美しく見える駅がこの西大山駅なんです。
かつては鉄道ファンぐらいにしか知られておらず、訪れる人もほとんどいませんでした。広く知られるようになったのは割と最近のことで、いまではマイカーや観光バスで多くの人が訪れるほどになりました。
その人気にあやかって、駅には最南端を表す案内板、幸せの鐘、幸せを運ぶ黄色いポストなどが設置されています。
列車本数が少ないため、この駅に到着した列車は、乗客が記念撮影をするために3分ほど停車します。車やバスも良いですが、やはりこの駅には列車でやってきて、雄大な風景を満喫するのがおすすめです。1〜2時間の待ち時間なんてあっという間ですよ。
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