小坂井(こざかい)駅は飯田線というローカル線にある小さな無人駅です。でも、この駅には複雑な歴史があるんです。
明治31年3月に、豊川鉄道の駅として開業。
ー愛知県・JR飯田線ー(Aichi Pref・JR Iida Line)
大正15年から昭和29年までは、名鉄伊奈駅からこの駅までを結ぶ名鉄小坂井線の乗換駅でした。
大正15年4月に愛知電気鉄道(後の名鉄)の豊橋線が小坂井駅に乗り入れ、豊川鉄道・豊川駅へ直通運転を開始。豊橋へはこの駅で乗り換えとなりました。
ところが、昭和2年6月に名鉄豊橋線が伊奈駅から吉田(現・豊橋)駅へ延伸。豊橋への利用客はそちらを利用するようになりました。
昭和18年8月に豊川鉄道が国有化されて飯田線に。
名鉄小坂井線は豊川稲荷への参拝者輸送のため存続しましたが、昭和29年12月に名鉄豊川線が新豊川(現・豊川稲荷)駅へ延伸すると豊川稲荷への利用客はそちらに移り、名鉄小坂井支線は廃止、小坂井駅は単独駅となり現在に至っています。
開業当時のものと思われる木造駅舎が長らく使われていましたが、平成14年2月に現在の駅舎に改築されたのです。
さてこの現駅舎、小坂井町が「トンボが飛び交う街」を目指していることから、駅舎はトンボをイメージしているそうです。そういわれれば、屋根の形がトンボの羽に見えますね。
駅の近くの「とんぼ公園」の池では、子どもたちが実際に触れて学習できるよう、トンボの幼虫であるヤゴを飼っているんですよ。
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