駅建築にあたり通路内に柱を立ててはいけないという難題が!

広い通路を覆う鉄骨のドーム、これがさいたま新都心(さいたましんとしん)駅です。

ー埼玉県・JR東北本線ー(Saitama Pref・JR Tohoku Main Line)

平成12年4月に開業した新しい駅で、ドームのなかにきっぷうりばや改札のある開放的な造りになっています。さいたまスーパーアリーナを中心に、周辺には近代的なビルが建ち並び、まるで未来都市に来たような感じがします。
しかし、信じられないかもしれませんが、かつてはここにはビルなど全く無かったのです。
駅の西側、つまり、さいたまスーパーアリーナのあるあたりは、かつて大宮操車場だったところで、そこにはびっしりと線路が敷かれていたのです。
首都を補完する都市をつくるため、規模を大幅に縮小した大宮操車場の跡地を利用して開発されたのが「さいたま新都心」で、そこに造られた駅がさいたま新都心駅というわけです。

ところで、なぜ屋根がドーム型なのでしょうか?
それは、駅の建築にあたって、長さ80メートル・幅23メートルの自由通路に柱を立てないようにという条件があったそうです。そこで、大きなドーム型にすることでその条件をクリアすることができたということです。
このドーム型の自由通路は、日本産業デザイン振興会のグッドデザイン賞や、彩の国さいたま景観賞など数々の賞に輝いているんですよ。
1日の平均利用者数は約4万5千人で、これは近隣の駅と比べて決して多い数ではありません。しかし、さいたまスーパーアリーナほか周辺の施設でイベントが開催されるときは、警備員が配置されるほどのたいへんな混雑になりますので、この駅に来るときは、周辺施設のイベント情報をよくチェックしておいたほうがいいですよ。