徳川幕府が収めた天領の町並みが残り、温泉や鵜飼で人気のある日田市。その日田市の代表駅がこの日田(ひた)駅です。
ー大分県・JR久大本線ー(Oita Pref・JR Kyudai Main Line)
この駅舎、昭和47年6月に改築されたものなんですが、全体の色がダークグレー、1階の一部分は木製で、とても落ち着きがありますね。
これは、水戸岡鋭治氏のデザインにより、日田の歴史ある町並みや伝統文化に調和するよう平成27年3月にリニューアルされたものなんです。
さて、駅舎の中に入ってみてびっくり! そこはもう「和」の世界です。
天井も柱も、おまけに床まで木が使われているんです。
地元産の日田杉をふんだんに使用し、訪れる人を木のもつ暖かさで包みこむことがねらいだそうです。
エアコン完備のひろびろとした待合室には本棚があり、郷土史や絵本などが置かれています。用意されているイスとテーブルで杉の香りにつつまれて読書をすれば、とても優雅な気分になれますよ。
さて、駅前広場にはおもしろいモニュメントがあるんです。平成27年7月に設置されたもので、日田杉製のそれはアルファベットで「H TA」となっているんです。「I」が壊れて無くなったんじゃないの? と思った方、いえいえそうではありません。
実はこれ「I」の部分に自分が立つと「HITA」になるというものなんです。「あなたの愛(I)で日田(HITA)を完成させてください」という、アイディアあふれる粋なモニュメントですね。