願い事は何でもかなうという高塚愛宕地蔵尊への下車駅、それが豊後中川(ぶんごなかがわ)駅です。春にはホームを覆うように桜が咲き誇り、桜のトンネルを走る列車が撮影できる名所として全国から鉄道ファンが集まるんですよ。
ー大分県・JR久大本線ー(Oita Pref・JR Kyudai Mail Line)
駅舎は「高塚地蔵尊」をイメージした和風建築です。きっぷを売る窓口はありませんが、駐輪スペースやホームへのスロープ、多目的トイレなど必要最低限のものは揃っています。
ところで、この駅舎が建てられたのにはちょっとしたエピソードがあるんです。
以前の駅舎はスーパーと一体化したものでしたが、平成23年にスーパーが撤退して解体され、待合室部分だけが残されました。ところが、その残された待合室も老朽化していたため、しばらくして地元の負担で改築されることになったのです。
駅舎を改築するには、その費用がネックとなることが多いのですが、この駅の改築費用はどうしたと思いますか?
なんと、地元出身の方が寄付したふるさと納税により改築資金の大半を賄うことができたのです。
こうして平成27年3月に無事、新しい駅舎を建設することができ、落成式では駅舎周辺の環境美化活動をしている「中川駅を守る会」の会長から寄付した方へ感謝状の贈呈が行われたのです。その方はすでに他の地域で暮らしているとのことですが、地元愛に溢れたとても尊い行為に頭が下がりますね。