オコジロウの家に狐の嫁入り行列!伝説盛りだくさん!

津川(つがわ)駅の駅舎は、平成21年9月に改築されたもので、なまこ壁をあしらっていてまるで蔵のようです。これは、鉄道が開通する以前に、阿賀野川の舟運により越後と会津の物流で栄えた町の歴史をふまえているそうです。

ー新潟県・JR磐越西線ー(Niigata Pref・JR Banetsu Saisen Line)

 

ホーム上には「オコジロウの家」があります。オコジロウとはオコジョをモチーフとした「SLばんえつ物語号」のイメージキャラクターで、室内には木の切り株の形をしたベンチや暖炉があって、子どもに人気です。
さて駅の入口には、なにやら白い衣装を着たキツネらしき像があります。これはいったい何でしょうか。
この像は、町の伝統行事「狐の嫁入り行列」をアピールしているんです。
津川地区にある麒麟山にはかつてキツネが住んでいて、夜の山中に狐火と呼ばれる光がよく現れていたそうです。そしてこの地区では、江戸時代には結婚式は夜間に行われていて、提灯を下げた花嫁の行列が、狐火によく似ていたことから「狐の嫁入り行列」といわれるようになったそうです。

それを町おこしとして再現したのが現在の「狐の嫁入り行列」です。

白無垢姿の花嫁がキツネのメイクをして夜の町を練り歩き、同じくキツネのメイクをした108人のお供を引き連れて披露宴会場となる麒麟山公園まで行くんです。花嫁と花婿が渡し船に乗って麒麟山へ向かうフィナーレは感動ものですよ。

毎年5月3日に行われ、人口5千人の町に5万人もの観光客が訪れます。行列に参加する町の人はもちろん、一般の見物客もキツネのメイクをしてもらえるので、自分も祭りに参加した気分になれますよ。