掛川(かけがわ)駅は、掛川市の代表駅で新幹線も停まる重要な駅です。
ー静岡県・JR東海道本線ー(Shizuoka Pref・JR Tokai Main Line)
そういうと、近代的な駅舎があるのだと想像してしまいますね。確かに新幹線ののりばのある南口は近代的な新幹線型駅舎です。でも、在来線側の駅舎はごらんのとおり昔ながらの大きな木造駅舎が使われているんです。
なぜ、天下の東海道本線、しかも新幹線停車駅にこんないかにも年季が入っていそうな木造駅舎があるのでしょうか?
実はこの駅舎、平成26年1月に改築された新しいものなんです。といってもただ新しく建てたわけではありません。
旧駅舎は昭和15築の木造駅舎で、昭和63年に新幹線が停まるようになってもあえて建て替えせずに残されました。ところがその後、耐震強度不足としてJRから改築する計画が発表されたのです。
地元では、掛川市の顔であり、品格、風格のあるこの駅舎を残すべきだと判断し、寄付金を募るなどの駅舎保存運動が実施されたのです。
その結果、6700万円もの寄付金が集まり、それをもとにして駅舎の保存が実行されたのです。
駅舎をいったん解体したのち、補強・耐震化され、外壁の板は旧駅舎のものを使用して、ほぼもとの形に復元されたのがこの駅舎です。つまり、この駅舎は新しいとはいっても、その姿は昭和15当時のままなんです。
歴史的建築物が多くあり大事にしている掛川市だからこそ、この木造駅舎も存続したといえます。市民のその心意気に頭が下がりますね。
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