静岡県と山梨県を結ぶ身延線は、富士駅を出発し、にぎやかな富士宮市街を過ぎると急にローカルムードが増してきます。
ー静岡県・JR身延線ー(Shizuoka Pref・JR Minobu Line)
そして到着するのが、沼久保(ぬまくぼ)駅です。ホームだけの無人駅で、周囲に民家もあまり見えないひなびたローカル駅です。
こんな駅ですが、全国でどこにも負けないすばらしいものがあるんです。いったい何だと思いますか?
それは富士山。天気が良ければ駅から見事な富士山を眺めることができるんです。
駅前には、高浜虚子の歌碑が建てられています。そこには「ぬま久保で降りる子連れ花の姥」「とある停車場富士の裾野で竹の秋」の2つの区が刻まれています。これは高浜虚子が昭和33年に下部温泉に行く途中で、この駅に降り立ち詠んだものなんです。また、駅前の県道を通る車が、わざわざ車を停めて写真撮影をする姿もちらほら見られます。それほどこの駅からの富士山の眺めは格別ということですね。
駅の付近は観光地化されているわけでもなく、列車本数も上り・下りとも1時間に1本程度。こんな駅なので利用客も少ないのですが、だからこそこの大パノラマをひとりじめできるんです。
しかも、こんな景色が眺められるのはこの駅だけ。ここを過ぎてしまうと手前にほかの山が回り込んでしまうので富士山は見られなくなってしまいますのでご注意を。
富士山を見るためだけにでもこの駅に来る価値はありますよ。
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