海軍の町!戦前からバリアフリーを考慮した作りに!!

海軍施設があり海軍の町として知られる横須賀市の代表駅、それが横須賀(よこすか)駅です。駅を出るとすぐに横須賀港があって、自衛艦などを見ることができます。

ー神奈川県・JR横須賀線ー(Kanagawa Pref・JR Yokosuka Line)

横須賀市の代表駅なのですが、駅前には大きなデパートや飲食店はなく、驚くほど閑散としています。
実は横須賀市の中心部はここからしばらく西に行った京急本線の汐入駅から横須賀中央駅のあたりで、その周辺にはデパートや飲食店、ホテルなどが建ち並び、都心にも負けないほどにぎわっているんです。

それにもかかわらず、JRの横須賀駅が市の代表駅だというのは、やはりその歴史の深さでしょう。
京急本線・横須賀中央駅の開業は昭和5年。いっぽう、JR横須賀駅は明治22年開業。約40年の差があるんです。
横須賀駅の開業前、横浜と横須賀造船所との間の物資の運搬は海上輸送に頼っていました。そこで、悪天候に左右されにくく、人員と物資を迅速に運ぶために横須賀駅まで鉄道が敷かれたのです。

そんな理由で開業したこの駅の特徴は、跨線橋がないこと。駅舎のひろびろとしたコンコースにはなんと柱がありません。これがなんと昭和15年に建築されたものというから驚きです。つまり戦前から、駅の入口からホームまで段差のないバリアフリー構造になっていたというわけです。
では、なぜこんな造りにしたのかというと、列車から軍港への物資の積み下ろしをスムーズに行うためだといわれているんです。
古城からのバリアフリー構造には、海軍の町ならではの理由があったんですね。