オホーツク海に沿って走る釧網本線の途中にある、なんだか哀愁のただよう木造駅舎。これが藻琴(もこと)駅です。
ー北海道・JR釧網本線ー(Hokkaido・JR Semmo Main Line)
古そうな駅舎は大正13年11月開業時のもの。よく見ると「軽食&喫茶トロッコ」と書かれた看板が!?
そうなんです。この藻琴駅、駅舎内が改装されて飲食店が営業しているんです。
お店に入ると、テーブルや照明などは列車で使用されていた座席などを再利用していて、鉄道ファンにはたまりません。メニューはいろいろありますが、特にカニやエビなどオホーツクの海の幸を贅沢に盛り込んだ「流氷ラーメン」が人気です。
「トロッコ」という店名のとおり、昭和10年から昭和36年までは駅前から東藻琴村営軌道が走っていたそうですよ。
さて、「藻琴」という地名の由来ですが、アイヌ語で尻のふさがっている沼という意味の「ムク・トゥ」、子を持つ沼という意味の「ポ・コッ・ト」など諸説ありますが、いずれも「沼」に関係しています。
その「沼」というのは駅から南へ約500メートルのところにある「藻琴湖」のことなんです。
周囲約7キロの海水と淡水が入り交じっている汽水湖で、シジミの産地として知られています。また、そこで穫れる牡蠣もたいへん美味ですが、地元でも手に入りにくく珍重されているそうです。観光地化されておらず自然を満喫できるので、ちょっと足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
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