新庄市の西隣りにある戸沢村の最上川と鮭川に挟まれた田園地帯に津谷(つや)駅はあります。
ー山形県・JR陸羽西線ー(Yamagata Pref.・JR Rikuusai Line)
開業は大正3年9月で、かつては陸羽西線でよく見られた寄棟屋根の駅舎がありました。これが旧駅舎です。現在は駅舎は解体され、駅の入口には「津谷駅」と記された標柱が立っているだけです。
解体された駅舎の代わりに、入口から離れた場所にあるホームの脇に平成21年3月に簡素な待合室が造られました。
このホームは以前は島式で、列車の行き違いが行われていましたが、片面が廃止されレールも剥がされました。その剥がされたレールがあった跡に待合室が造られたというわけです。
さて、こんな一見なんの変哲もないような駅ですが、実はちょっとおもしろいものがあるんです。
入口からホームとは正反対の左側を見ると、なにやら変わった形の小屋が建っているのが目に入ります。
実はこれ、旧駅舎なんです。前半で「駅舎は解体され」と書きましたが、実は一部が残されていたんです。壁にある「本屋1号」と記された建物財産標が、かつては駅舎であったことを物語っています。しかも、津谷駅が開業した大正3年9月に建てられたという貴重なものなんです。
残っている部分はわずかで、解体前の旧駅舎を知らないとどこがおもしろいのか分からないかも知れません。でも、ほんの一部とはいえ、貴重な旧駅舎をいまでも見ることができるというのはうれしいですね。
関連記事
■旧駅舎が一部でも残っているその他の駅
関連サイトの最新記事