鶴岡藩の城下町として栄え、山形県では山形市に次ぐ2番目の人口を誇る鶴岡市の代表駅、それが鶴岡(つるおか)駅です。
ー山形県・JR羽越本線ー(Yamagata Pref・JR Uetsu Main Line)
駅舎は昭和53年12月に改築されたもので、平成26年2月に市内に多く残されている明治期に建築された洋館をイメージしてリニューアルされました。
さて「ハチ公」といえば、亡き主人を毎日渋谷駅まで迎えに行っていたという忠犬として知られていますね。
有名な渋谷駅前のハチ公像のほかにも、生まれ故郷である秋田県大館駅にもハチ公像が設置されています。
ところがなんと、この鶴岡駅にもハチ公像があるんです。
ハチ公が有名になったのは、昭和7年に「今は亡き主人を待ち続ける7年間」という見出しで朝日新聞に掲載されたのがきっかけです。それが大反響を起こし、昭和9年に渋谷のハチ公像が設置されたのですが、その記事を新聞に投書したのが、鶴岡市出身の動物愛護家である斉藤弘吉氏だったんです。
こうして誕生したハチ公像でしたが、戦争が激化すると金属回収の混乱で銅像の存在が不明となってしまいました。結局は溶解されたといわれています。
終戦後、ハチ公像の復活を望む声が強くなり、斉藤弘吉氏は初代像の制作者である安藤照氏の息子の安藤士氏に依頼し、昭和23年8月に現在の2代目ハチ公像が完成したんです。その制作場所を提供したのが旧藤島町(現鶴岡市)出身の佐藤圓治氏でした。
そして、2代目ハチ公像を造るために試作された石膏像が、所在を転々とした末、昭和60年に旧藤島町役場に展示されました。
最近になって、この石膏像が渋谷のハチ公の試作品であることが分かり、鶴岡駅に展示されることになったんです。
このようにハチ公像は鶴岡とも深い関わりがあったんですね。展示場所には詳しい経緯も記されていますので、ぜひ目を止めてみてください。
関連記事
■石像があるその他の駅
関連サイトの最新記事