JR和歌山線で和歌山県のもっとも東にある駅、それが隅田(すだ)駅です。奈良県との県境まではわずか400メートルしかありません。
ー和歌山県・JR和歌山線ー(Wakayama Pref・JR Wakayama Line)
この駅に着いて驚かされるのは、駅舎やホームの待合室がかわいい絵でペイントされていること。
これは、駅の落書きに悩まされていた橋本駅長が「きれいな絵で駅舎を飾れば落書きされなくなるのでは」と考え、駅の近くにある隅田中学校に依頼したのがきっかけです。
そして隅田中学校美術部の生徒と卒業生によるペイント作業が行われ、平成23年12月に完成したというわけです。駅舎内には、ペイント風景の写真が展示されていますよ。
さて、この駅舎のペイント、ただかわいい絵を描いたという訳ではなく、実は地元の特産品や周辺の名所が盛り込まれているんです。
「中将姫」は、奈良県葛城市にある当麻寺に伝わる伝説の姫。入浴剤で有名な「ツムラ」(創業者が大和国宇陀郡出身)が昭和62年まで使用していたロゴマークに描かれていました。
「恋野の里」「糸の懸橋」は中将姫ゆかりの地。
「飛び越え石」は和歌山と奈良の県境にある石。
ほかにも「隅田八幡神社」の秋の例大祭や、名産の「富有柿」、伝統工芸品の「へら竿」も描かれています。
このように地元の歴史についてもよく調べてあり、感心させられます。
イラストを見ていると生徒さんたちの地元愛が伝わってきて、心も和みますね。
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