3セクに転換した現在も国鉄時代の名残が残っています

岐阜県の大垣駅を起点に、樽見駅とを結ぶ樽見鉄道の中間に神海(こうみ)駅はあります。

ー岐阜県・樽見鉄道ー(Gifu Pref・Tarumi Railway)

昭和33年4月に国鉄樽見線の「美濃神海」として開業。当時は終着駅でした。
昭和59年10月に樽見鉄道に転換し、駅名が「神海」に改称されました。

樽見線は樽見まで敷設する計画だったのですが、国鉄時代に第一次地方交通線に選定されたため、美濃神海駅から先の路線延伸は凍結されてしまいました。しかし、工事は70パーセントほど完成していたため、樽見鉄道に転換後に工事が再開され、平成元年3月に樽見駅まで全通したのです。
こうして神海駅は終着駅から中間駅になりました。以前は駅舎内で喫茶店が営業し売店もあったんですよ。

そんな神海駅ですが、駅舎の入口上部に表示されている駅名に違和感を感じませんか?
真ん中でなく右に寄っていますね。どうしてこうなっているのでしょう?
実はこの駅舎は国鉄だった開業時のものなんです。国鉄時代の駅名は「美濃神海駅」。つまり、国鉄時代はここには「美濃神海」と表示されていたんです。樽見鉄道に転換して駅名が「神海」に改称されたため、「美濃神海駅」の「美濃」を消し「  神海駅」になってしまったというわけです。

国鉄時代の名残が残るこの駅名表示、決して格好良くはありませんが、改修せずこのまま残して欲しいですね。