駅舎のようで駅舎でない、5階建てのようで3階建て!?

東京のベッドタウンとして近年の発展が目覚ましい上野原市の代表駅が上野原(うえのはら)駅です。

ー山梨県・JR中央本線ー(Yamanashi Pref ・JR Chuo Main Line)

都内である高尾駅からわずか17分。駅の利用客は都内への通勤客の割合がかない高くなっています。
駅舎は昭和31年4月改築。幅の広いホーム上にあり、国鉄時代はこのスタイルは全国的に珍しいものでした。

北口と南口でかなりの高低差があるのもこの駅の特徴で、以前は出入口のメインは北口で、駅前にバスも発着していました。昭和56年3月に開設された南口は駅前広場もなく裏口といった感じだったんです。


旧南口

しかし、北口の駅前はたいへん狭かったことから南口の整備がはじまり、平成30年4月に駅前整備が完成、バスのりばも南口に移りました。
その南口整備にともない造られたのが、まるでビルのような建築物。平成29年10月に一部が使用開始、駅前整備の完成時に全面使用開始となりました。
なんて立派な駅舎!と思ってしまいますが、実は内部にはきっぷ売り場も改札もないんです。

この建物の中にはエレベーターと階段があるだけなので厳密に言うと駅舎ではなく「昇降棟」と呼ばれます。高さは21メートル。1階と2階が地上側のエレベーターホール、3階が改札につながる南北自由通路に直結しています。
外観は5階建てのように見えますが、中間は吹き抜けになっているので3階建てという扱いです。

エレベーターは3基もあり、利用客の多さを物語っています。3階は展望台にもなっていて町を見下ろすことができますよ。
さて、こうして南口がメインの出入口となったわけですが、では北口はどうなったのでしょう?
上野原市の中心部は駅の北側にあり、しかも北口のほうが改札に近いので、自家用車の送迎用としてまだまだ需要は高いんですよ。