石炭の積み出し港および製鉄業で発展した室蘭市の代表駅が室蘭(むろらん)駅です。
ー北海道・JR室蘭本線ー(Hokkaido Pref・JR Muroran Main Line)
駅舎は平成9年10月に現在地に移転したときに新築されたもので、海が近いことから、船のマストをイメージした高さ16メートルの柱の立つデザインで、これは市民からのアイデア募集により決められたそうです。
さて、移転する前はどうだったのでしょう。旧駅舎は、現在地より約600メートル北西にあり、線路もそこまで延びていました。駅舎とホームとは150メートルほど離れていて、その間は屋根付きの通路でつながっていました。駅裏には広大なヤードがひろがり、さらに貨物駅の西室蘭駅まで線路が延びていました。
そんな旧室蘭駅ですが、当時の駅舎が当時の場所にいまでも残っているんです。
明治45年に建築された旧駅舎は、北海道内の駅舎の中で最古の木造建築物であることからその歴史的価値が認められ、平成11年7月に国の登録有形文化財に、平成22年にJR北海道の準鉄道記念物に指定されました。
現在は市の観光案内所として、内部に室蘭や駅の歴史を紹介する資料が展示され、だれでも見学することができます。
駅裏のヤードは移転前にはすべて取り払われ、駐車場や公園などになっていますが、かつての鉄道全盛の時代をいまに伝える旧駅舎、いつまでも大事にしていきたいですね。室蘭観光のひとつにぜひ立ち寄ってみてください。
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