バス停なのに駅!? えりも岬観光の下車駅ではありません

日高本線の様似駅と、旧広尾線の終点だった広尾との間にはJRバス日勝線が走っています。「えりも駅」はその途中にあるバスの停留所です。

ー北海道・JRバス日勝線ー(Hokkaido Pref・JR Bus Nissho Line)

昭和18年8月に「幌泉」として開業、町名が「幌泉町」から「えりも町」に改称した昭和45年10月以降に駅名も「えりも」に改称されました。
ところで、鉄道の駅でないのになぜ「えりも駅」なのでしょう?
バスの走っている様似と広尾の間には鉄道が敷かれる計画がありました。しかし、この区間は地形が険しい場所があり鉄道を通すのは困難でした。

そこでとりあえずバス(国鉄バス)が運行されたんです。バスとはいえ、途中の主要停留所には「○○駅」という名称が付けられ、窓口できっぷを買えるという鉄道の駅と変わらない設備が設けられました。こういう停留所を「バス駅」または「自動車駅」といいます。
「えりも駅」もその「バス駅」なのです。

昭和35年に現在地より約300メートル北に駅舎が造られましたが、観光ブームのため手狭となり、昭和52年8月に現在地に移転し鉄骨平屋建ての駅舎が建てられました。当初は旅行客で賑わいましたが、徐々にマイカーや観光バスに客を奪われて利用者が減少し、平成10年9月に窓口業務が廃止されました。そして、平成20年ごろに現在の簡素な駅舎に改築され、平成28年10月にコンビニの建設により、若干場所を移動し現在のようになりました。


えりも役場

さて、実は「えりも駅」はえりも町役場の最寄り駅であって、えりも岬観光の下車駅ではないんです。えりも岬へは「えりも駅」から南に約14キロ、バスで約20分の「えりも岬」バス停が最寄りになりますのでご注意を。