年季の入ってそうな板壁に北海道らしい腰折れ屋根、これが幾寅(いくとら)駅の駅舎です。南富良野町役場の最寄り駅です。
ー北海道・JR根室本線ー(Hokkaido・JR Nemuro Main Line)
開業は大正2年10月。駅舎は昭和8年6月改築。入口の扉、窓枠とも木製で、これは単なる古い駅舎ではない雰囲気です。
あれ? 入口には「幌舞駅」と掲げられていますよ? この駅は「幾寅駅」のはずなのに…
駅舎内に入ってみると、そこには「鉄道員(ぽっぽや)南富良野町ロケーション記念展示コーナー」と大きく書かれた看板が!
そう、この駅は平成11年6月公開の映画『鉄道員(ぽっぽや)』のロケで「幌舞駅」として登場した駅なんです。浅田次郎原作・高倉健主演で、昭和39年の衰退しはじめた炭鉱の町が舞台になっています。そのロケに合わせて、駅舎もレトロに改装されたというわけです。
改装前
改装後
駅前にもディーゼルカーや理容店などのロケセットが置かれていますよ。
この駅にはぜひ列車で…といいたいところですが、東鹿越—新得間は平成28年8月末の台風により数か所で路盤や橋梁の流失が起こり、現在も運休が続いています。路線の赤字が大きいため、復旧は難しいそうです。
というわけで、この駅にはバスでしか来ることができませんが、健さんのいたこの駅舎、ぜひ訪れてみてください。
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