これは捨てられない!! 芸術品の駅名板

JR姫新線で岡山県のいちばん東にある駅、それが美作土居(みまさかどい)駅です。

ー岡山県・JR姫新線ー(Okayama Pref・JR Kishin Line)

開業は昭和11年4月。駅舎は開業時のもので、駅前に植物が茂り、駅前広場もある昔ながらの雰囲気を残しています。

タクシー会社に切符の販売を委託している窓口も現役で、石造りの改札は角がとれて丸くなっていて駅の歴史の深さを物語っています。

さて、駅の入口には上部に「美作土居」と書かれた駅名板が掲げられています。しかし、それとは別に足元にも駅名板があるんです。

この駅名板、変わった書体だな、と思ってよく見てみると、なんとタイルで文字が描かれているんです。
これはもともと入口上部に掲げられていたのですが、古くなったので取り替えられたのでしょう。枠はさび、タイルもところどころ剥がれています。でも限られたスペースでうまく文字を表現していて、これはもう芸術作品で、やはり処分するには惜しいですね。
ところで、この地は姫路と松江を結ぶ出雲街道の土居宿があったところで、駅前を70メートルほど進んだところにその名残りの惣門があります。

土居宿の東と西の国境に設けられ、門番によって朝夕に開閉され人の出入りを管理していました。現在の惣門は、明治2年の関所廃止令により取り壊されたものを平成13年3月に復元したものです。宿場町の両端に惣門を備えていたのは全国的にも珍しいそうです。この駅にきたら、ぜひ見学してみてください。