何もない駅のように見えて 実は北海道の玄関口なんです

北海道を代表する工業・港湾都市である苫小牧市。その代表駅である苫小牧駅から日高本線で2駅目に浜厚真(はまあつま)駅はあります。

ー北海道・JR日高本線ー(Hokkaido Pref・JR Hidaka Main Line)

開業は大正2年10月。かつては対向式ホームで貨物の扱いもありましたが、無人化された後の昭和62年に現在の貨車駅舎に改築されました。現在はホームも片面となり、かつての対向ホームや引き込み線も撤去されています。
駅舎のデザインは平成27年10月に地元の小学生によって描かれたもの。側面に描かれた顔は厚真町のキャラクター「あつまるくん」で、列車の乗客にニッコリと微笑みかけています。

そんな浜厚真駅は、周辺に民家はわずかで近くに有名な観光施設があるわけでもないのに、時おり旅行客が訪れるんです。なぜなんでしょう?

駅舎内にはベンチがあるだけ。壁には時刻表や運賃表などいろんな掲示物がありますが、そのなかにあるのが「フェリー乗り場マップ」。

そう、実はこの駅、フェリーターミナルへの最寄り駅なんです。

駅から苫小牧東港フェリーターミナルへは約1.5キロ、徒歩でも20分ほどで行くことができるんです。秋田、新潟、敦賀への便が出ていて、時間はかかるものの安くて豪華な設備のフェリーは北海道旅行の渡道手段として愛用している人も多いんですよ。
ターミナル内は土産物店や飲食コーナーもあるので待ち時間も快適です。混み合う空港を避けて、たまにはのんびりとしたフェリーの旅も良いですね。