駅舎の中にまた駅舎!? 全国屈指の巨大合築駅がここに

福井県の西部、旧若狭国のほぼ中央に位置し、朝鮮半島との交流や、鯖街道の起点として栄えた小浜市。その中心部である小浜駅の隣の駅が、東小浜(ひがしおばま)駅です。

ー福井県・JR小浜線ー(Fukui Pref・JR Obama Line)

開業は昭和28年8月。駅の北側は田畑が目立ちますが、南側は住宅地です。近くに高校があるため通学生が多く、線内では比較的利用客の多い駅です。駅に到着して列車からホームに降り立ち出口に向かうと、コンクリートで舗装された通路が高い屋根に覆われ、外に出るまで続いています。
ちょっと独特な雰囲気だなと思いつつ、外に出て駅舎を振り返ってみると、ドーン! 驚くほど巨大な建物が!

実はこの建物、「小浜市総合福祉センター」というんです。平成13年に開館し、多目的ホール、会議室、研修室などを備えています。

駅施設はこの「小浜市総合福祉センター」を正面から見て左端の一角にあるのですが、このように公共施設と駅が一体化しているものを「合築駅舎」といいます。東小浜駅は、地方の合築駅舎としては驚くほど巨大なんです。

ガラス張りの待合室は結構広いスペースがとられているのですが、全体の建物が大きすぎてとても小さく感じてしまいます。まるで、大きな駅舎のなかに小さな駅舎があるといった感じで、とても珍しい構造です。

ホームの脇には切符売場もあり、そこではレンタサイクルも扱っていますので、国宝の三重塔がある明通寺や、室町時代建立の本堂がある神宮寺など、駅周辺の観光に便利ですよ。