住人からのリクエストで生まれた●●が日本一の駅!

標高475メートルの自然に囲まれた山間部にあるのがこの飯沼(いいぬま)駅です。
路線自体は国鉄明知線として昭和9年6月に全線が開業しています。そして昭和60年11月に国鉄から引き継いで明知鉄道になりました。

ー岐阜県・明知鉄道ー(Gifu Pref.・Akechi railroad company)

飯沼駅が開業したのは平成3年10月。昔からここに駅を造ってほしいという住民の要望は高かったのですが、ある理由でなかなか駅が造れなかったのです。
ある理由、それは線路の勾配。勾配が5パーミル以上の場所に駅を造るには特別な許可が必要だったのです。ちなみに「5パーミル」とは「1000メートル進むと5メートル高くなる」ということです。

3300飯沼

飯沼駅の勾配は33パーミル。なんとこれは普通鉄道としては日本最高なんです。国鉄時代には駅設置の許可が下りませんでしたが、明知鉄道になってから運輸省立会いのもと、車両のブレーキテストなど安全性のテストが何度も行われ、その結果、特認を受けてようやく駅の開業にこぎつけたのです。ホームには「勾配日本一の駅」という案内板が設置されて日本一をアピールしています。あまりの急勾配のため乗客が多い時は停車位置をややオーバーしたり発進時に少しバックする事もあるそうです。

3306飯沼

周辺には神社があるくらいでとくに名所と呼べるものはありません。駅そのものが名所なんですね。