日本最北端にあった関所!蝦夷地への行き来を規制!

山越(やまこし)駅は北海道にあるJR函館本線の駅。明治36年11月に「山越内(やまこしない)」として開業、翌年の明治37年10月に「山越」に改称しています。

ー北海道・JR函館本線ー(Hokkaido・JR Hakodate Main Line)

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さてこの駅舎、平成元年に改築されたもので、和風の外観ですが普通の木造駅舎とは違った雰囲気です。いったい何を模したものなのでしょうか?

ここ山越は、かつて日本最北端の関所「山越内関所」があったところ。つまり、この駅舎はそのことにちなんで「関所」を模しているんです。
その関所があったのは、駅前の国道を100メートルほど函館よりに行ったところで、そこに「山越内関所之跡」と刻まれた石碑が建っています。
そこでは、江戸時代に蝦夷地への武器の持ち込みや、通行人の往来切手改めなど、和人がアイヌの暮らす蝦夷地に入ることを取り締まっていました。

ところが、江戸時代末期の文久元(1861)年に、蝦夷地の開拓の障害になっているとして、関所が廃止され、内地と蝦夷地が自由に行き来できるようになったのです。
駅前には関所について説明した立て札があり、駅舎の中には当時の地図や関所、駅周辺の建物を再現した模型が展示されています。列車の料金表の文字も勘亭流で書かれていて関所の雰囲気を高めているんですよ。
1日に普通列車が上下それぞれ数本しか停車しないこの駅は、列車で訪れるのはちょっとむずかしいかも。でも、国道5号線に面していてトイレもあることから、ドライバーの休憩所として訪れる人は多いんですよ。