災害で不通が多かった駅 不通はなくなったものの…??

日本海から約1キロ内陸に入った山中にこの筒石(つついし)駅はあります。

ー新潟県・えちごトキめき鉄道ー(Niigata Pref.・Echigo Tokimeki Railway)

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この駅、駅舎はあるのですが、ホームや線路が見えません。なぜかというと、ホームと線路はトンネルの中にあるから。そんな珍しい駅なので、鉄道ファンにはよく知られているんです。

ではなぜ、こんな駅ができたのでしょうか?
実は、大正元年12月の開業時には、駅は海岸付近にあったのです。ところが、土砂災害により鉄道が不通になるということがたびたび起こるので、災害回避のため、能生-名立間に全長11353メートルの頸城トンネルを掘り、その中に駅を移転したというわけです。

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移転は昭和44年10月。駅舎はそのときに建てられたもので、プレハブのような素っ気無いものです。駅舎からホームへは高低差約40メートルのトンネルでつながっていて、下りホームへは290段、上りホームへは280段の階段を上り下りしなければなりません。ホームの手前には待合所があり、ホームとは頑丈なトビラで隔てられています。トンネル内では列車が通過するたびにすさまじい突風が起きて危険なので、このような頑丈な扉で安全を守っているのです。
このようなおもしろい駅なので、ぜひ一度は行ってみてください。ただし、ホームの突風には気をつけて。帽子なんか簡単に飛ばされてしまいますよ。

※写真はJR当時