ホーム全体がシェルターで覆われている駅、それが峠(とうげ)駅です。
もとスイッチバックの駅でしたが、山形新幹線の建設に伴い、スイッチバック解消のためにホームを移転、豪雪対策のためスノーシェルターで覆い、平成2年9月に現在の駅が誕生しました。
ー山形県・JR奥羽本線ー(Yamagata Pref.・JR Ou Main Line)
シェルターから外に出ると、なんとそこには20年以上も前に廃止されたスイッチバック時代の遺構が残っています。旧ホームにあった屋根は解体され、駅名標は枠だけになってしまっていますが、当時のホームは雑草に覆われながらも残っています。
さて「峠駅」といえば全国に知られた名物「峠の力餅」が有名ですね。やわらかな大福餅で、列車の時間に合わせて今では珍しくなったホームでの立ち売りが行われています。スイッチバック時代は列車の停車時間が長く「峠の力餅」もよく売れたそうですが、現在は停車時間がわずかなので売り上げは厳しいとのこと。それでも立ち売りは続けられ、乗客がホームで購入するという昔ながらの光景を見ることができます。
「峠の力餅」は峠駅のそばにある「峠の茶屋」で作られています。米沢駅や新幹線の車内でも買うことができますが、ここで作られているものとは味も値段も違うので、ここ峠駅のものをわざわざ買いに来るファンもいるほどなんですよ。
「峠の茶屋」では峠の力餅のほか、そばや天ぷらなど主に山菜を使った料理が食べられます。列車の本数は大変少ないですが、もし峠駅に来る機会があればせひ「峠の茶屋」にも立ち寄ってみてください。
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